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労働法ニュース : 有期雇用契約を無期雇用に転換 労働契約法改正で企業4割前向き
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契約社員など期間を決めて働くフルタイム労働者を雇う企業の42%が、期間を定めない無期契約への切り替えに前向きであることが、労働政策研究・研修機構の調査で分かった。改正労働契約法は、雇用期間が決まっている有期契約労働者が同じ職場で5年を超えて働くと、安定した無期雇用に転換できると定め、2018年4月から転換が始まる。
無期にすると人員削減が難しくなるため、5年を超える前に契約を打ち切る企業が相次ぐ懸念も出ていたが、「通算5年を超えないよう運用する」とした企業は14.7%にとどまった。同機構の荻野登調査・解析部長は「必要な人を雇い続けたい企業は少なくない」と話している。
無期転換ルールへの対応を尋ねると、
・「通算5年を超える労働者が申し込んだ際に無期転換する」との回答が28.4%に達した。
・「適性を見て5年を超える前に無期転換」が12.8%
・「雇い入れ時から無期契約にする」が1.0%で、
無期雇用に前向きな企業は計42.2%だった。一方、「未定・分からない」も38.6%あり、対応を決めかねている企業も多かった。調査は13年7〜8月に郵送で実施。この質問は、フルタイムの有期労働者がいる4328社が回答した。
(1月7日 SankeiBiz)
労働法ニュース : ILO(国際労働機関) 日本航空の整理解雇問題で日本政府に第2次勧告を採択
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ILO(国際労働機関)理事会は、日本航空の乗員やキャビンアテンダント165人の整理解雇問題で日本政府に対する第2次勧告を採択した。ILOに申し立てをした日本航空乗員組合などが20日、東京都内で記者会見して明らかにした。日航の整理解雇の問題は現在、東京高裁で係争中。勧告では、組合と会社がきちんと協議するよう求めている。
経営破綻した日航は2010年12月、整理解雇を実施。ILO理事会は12年6月に、整理解雇がILO条約に抵触するとして、整理解雇を巡る労組と会社の協議を保障するよう日本政府に求める勧告を採択した。今回の2次勧告は、日航が12年に客室乗務員940人を新たに採用していることに注目し、それを踏まえた協議を求めた。ILOに詳しい牛久保秀樹弁護士は「整理解雇後に新たな採用をする場合は、解雇された者を優先して再雇用するのは世界の常識。ILOは日航の整理解雇を重大な監視対象としている」と話している。
(11月20日 毎日新聞)
労働法ニュース : 子会社出向命令は無効 人事権の乱用 リコー社員 東京地裁
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リコーの退職勧奨を拒否し、子会社に出向させられたのは不当として、技術職だった男性社員2人が元の職場への復帰などを求めた訴訟の判決で、東京地 裁の篠原絵理裁判官は12日、「出向命令は人事権の乱用」として命令は無効と判断した。退職勧奨については「社会通念上相当な範囲だった」とし、損害賠償 請求は退けた。リコーは控訴した。
2人はリコーでデジタル複合機の設計開発などに従事していたが、2011年に物流事業の子会社に出向し、商品の箱詰めや検品を指示された。
篠原裁判官は判決理由で「子会社では立ち仕事や単純作業が中心で、それまで一貫してデスクワークに従事してきた2人のキャリアに配慮した異動とは言い難 い」と指摘。「出向命令は退職勧奨を断った2人が自主退職に踏み切ることを期待したもので、人選も不合理だ」として会社側の権利乱用を認めた。
判決によると、リコーは11年5月、グループ従業員約1万人の削減を発表。2人に希望退職への応募を求め、同9月に子会社への出向を命じた。
2人は労働審判を申し立て、東京地裁は昨年5月、出向命令を無効と判断。リコー側が異議を申し立てたため訴訟に移行した。
リコー広報室の話 主張が十分に理解されず残念だ。
(11月12日 日本経済新聞)
労働法ニュース : 36協定(時間外・休日労働に関する協定)無い中小企業、6割も 厚労省調べ
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残業や休日出勤を従業員に命じるときに必要な労使の協定が、中小企業の半数超で結ばれておらず、このうち6割弱で「違法残業」があることが厚生労働省の調査で分かった。また、協定のない企業の4割弱が「協定の存在を知らない」と答えていた。
4月1日時点の状況について、労働基準監督官が全国1万1575事業所(大企業4267、中小企業7308)を実地調査したデータをもとに推計した。
企業が1日8時間を超えて従業員を働かせたり、休みの日に仕事をさせたりするには、労働基準法36条に基づく「36(さぶろく)協定」を労働者の代表とあらかじめ結び、労働基準監督署に届け出ないといけない。
ところが、協定を結んでいるのは、大企業では9割を超えたものの、中小企業では4割台だけだった。
結んでいない中小企業に複数回答で理由を尋ねると、「残業や休日労働がない」が43・5%で最多。ただ、残りの企業では協定がないまま、残業や休日労働をさせていた。また、結んでいない企業の36・2%が「協定の存在を知らなかった」と答えた。
法違反が見つかった企業には、すでに監督官が是正を求めた。厚労省は「36協定について、ここまで知られていないのは驚き。周知を徹底したい」(労働条件政策課)としている。
(11月10日 朝日新聞)
労働法ニュース : 元星風の敗訴確定 大相撲八百長問題で解雇 最高裁
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大相撲の八百長問題で日本相撲協会から不当に解雇されたとして、元十両星風のボルド・アマラメンデ氏(29・モンゴル出身)が十両力士としての地位確認などを求めた訴訟で、最高裁第3小法廷(寺田逸郎裁判長)は29日付で、元星風の上告を退ける決定をした。八百長への関与を認め解雇は有効とした一、二審判決が確定した。
元星風は2011年4月、元千代白鵬との取組で「故意による無気力相撲」を行ったとして協会から引退勧告を受けたが、従わなかったため解雇された。
(10月30日 時事ドットコム)