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労働法ニュース : 有給休暇取得を確実に 時期指定で企業の義務に ワークライフバランスの実現へ
以下、引用です。
政府が26日召集予定の通常国会に提出する労働基準法改正案の骨子が明らかになった。
企業に対し、従業員がいつ有給休暇を取得するか時期を指定することを義務づけ、確実に取得させることが柱だ。働き過ぎを防止し、仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現を図る狙いがある。
有給休暇は、休んでも賃金が支払われる制度で、勤続6か月以上で、定められた勤務日の8割以上出勤した従業員が原則として年間10日から20日間取得できる。勤続年数に応じて日数は増える。パート従業員でも、週5日以上勤務などの要件を満たせば、取得することができる。
現行の法律でも、企業は従業員に有給休暇を取得させなければならないと定めている。しかし、従業員が自ら、いつ休むか時期を指定して請求することが前提となっている。従業員が請求しなければ、企業は有給休暇を与えなくても違法ではなく、取得率が低迷する要因になっている。
(1月7日 YOMIURI ONLINE)
労働法ニュース : 高校生に除染現場作業は禁止の業務、労働基準法違反の恐れ 会社社長に厳重注意
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東京電力福島第1原発事故に伴い、栃木県那須町が独自に財政負担して実施している住宅除染で、同町の建設会社がアルバイトの高校生に作業をさせていたことが25日、同町への取材で分かった。労働基準法に抵触する恐れがあり、町は11月に大田原労働基準監督署に報告するとともに、建設会社社長を口頭で厳重注意した。
同町によると、建設会社は昨年8月、当時高校2年生だった町外在住の男子高校生1人を雇い、3年生になった今年5月まで計36日間、町内の住宅の除染現場で一輪車で砂利を運ぶ作業に当たらせたという。今年10月、町に文書で情報提供があり発覚した。社長は町の調査に「高校生と認識していたが、違法性に考えが至らなかった」と話したという。
労基法は有害放射線を発散する場所で18歳未満の者を働かせることを禁じており、厚生労働省は除染作業が禁止の業務にあたるとする見解を出している。
(12月25日 毎日新聞)
労働法ニュース : 契約期間満了で、誤って必要のない退職願提出させる 市職員勘違い
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愛知県津島市児童課の職員が、契約期間を終えた臨時職員の保育士19人に対し、誤って必要のない退職願を提出させていたことが5日分かった。本来は「期間満了通知」を渡すだけでいいが、職員は退職願が必要だと思いこみ、今年2月に退職願を提出させていた。
同市は、公立保育所の民間移管などに伴い、保育園の人員配置の見直しを実施。8時間勤務できるという条件に、臨時職員の38人の保育士と面談した結果、19人が継続して働き、19人が3月末で辞めることになった。19人については、今年2月に退職届を提出させた。市によると、職員は、期間内の自己都合による退職と同じ扱いだと思ってしまったという。職員が、臨時職員の見直し作業に取り組むのは初めてだった。
離職票についても、本人に内容を確認してもらってから、印鑑をもらうべきところを、十分確認をさせないままハローワークに提出していた。年度末で業務が立て込み、ハローワークへの提出が遅れて、退職者の不利益になってはいけないと思ったという。
津島市は「契約期間満了時の手続き要綱があり、それが守られていなかった単純ミス。周知徹底を進めたい」としている。
(6月6日 読売新聞)
労働法ニュース : 海外旅行添乗員の適用 みなし労働時間制は不当 最高裁
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海外旅行の添乗員が、労働時間算定が難しい場合に一定時間働いたことにする「みなし労働時間制」の適用は不当として、残業代支払いを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(小貫芳信裁判長)は24日、添乗員側の主張を認め、会社側の上告を棄却した。約31万円の支払いを命じた2審・東京高裁判決が確定した。
訴えていたのは、添乗員派遣会社「阪急トラベルサポート」(大阪市)に登録していた女性添乗員。2007年と08年に仏国などのツアーで添乗員をしていた。
小法廷は
・日程や業務内容はあらかじめ具体的に確定している
・携帯電話を持たせてツアー中も報告を求め、終了後に業務日報を提出させている
ことを重視。「労働基準法が規定した『労働時間を算定しがたいとき』には該当しない」と結論づけた。
「みなし労働時間制」の適用可否について最高裁が判断を示すのは初めて。同社を巡っては他に今回の女性を含む7人が2件の訴訟を起こし上告中だが、同様の結論になる見通し。
(1月24日 毎日新聞)
労働法ニュース : 「数値改ざんは解雇」就業規則改定へ 労働組合へ提案 JR北海道
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JR北海道がレール検査などの数値改ざんを、解雇を含む懲戒処分の対象項目に加えた就業規則の改定を労働組合側に提案したことが17日、関係者への取材で分かった。検査数値改ざんの発覚でJR北海道に対する批判が厳しさを増す中、再発防止を図るのが狙いとみられる。野島誠社長は昨年12月の記者会見で改ざんに関わった社員の処分について「厳正に対処したい」と表明していた。
関係者によると、現在の就業規則には法令違反や事故を起こして会社の損害を拡大させた場合など、12の懲戒対象項目がある。改定案では検査数値の改ざんを追加。これら全13項目とは別に「故意に安全運行を阻害した場合は厳しく懲戒する」との条文も加えた。労組側が反発する可能性もあるが、会社側は4月1日に施行する方針。
JR北海道は昨年10月、外部の指摘を受け改ざんの実態を把握するための社内調査を開始。保線担当者約800人を対象に聞き取りを進め、九つの保線担当部署で改ざんが確認された。
(1月17日 SankeiBiz)