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法改正・改正案ニュース : 介護休業給付67%に引き上げ 育休と同じ給付率に 厚生労働省
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介護のために仕事を休む人に雇用保険から給付される介護休業給付について、厚生労働省は、現在は休業前の賃金の40%としている給付率を、育児休業中の給付と同じ67%に引き上げる方針を固めた。
安倍政権が掲げる「介護離職ゼロ」の一環で、経済的な支えを手厚くすることで介護休業の利用を促し、仕事と介護の両立を進める狙い。来年の通常国会で雇用保険法改正を目指す。
急速な高齢化により、介護を必要とする人は増え続けている。要介護認定者は2014年4月時点で586万人に上り、介護保険制度が始まった00年4月の3倍近い。
総務省の12年の調査では、家族を介護しながら働いている人は約239万人で、特に50歳代が多い。しかし、介護休業を取得する人は3・2%(男性3・5%、女性2・9%)にとどまり、過去5年で40万人以上が介護や看護のために離職している。
労働法ニュース : JCB 違法な長時間労働で書類送検 役員ら4人労基法違反容疑
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大手クレジットカード会社「ジェーシービー(JCB)」(東京都港区)が昨年、社員7人に違法な長時間労働をさせたとして、三田労働基準監督署(同区)は19日、労働基準法違反の疑いで取締役2人ら計4人と同社を東京地検に書類送検した。
同監督署によると、取締役らは昨年2〜3月、本社勤務の社員7人に対し、労使協定で取り決めた残業時間の限度(月80時間)を超え、1カ月当たり約93〜147時間の残業をさせた疑い。
同社に対しては過去10年間に複数回、是正勧告していたが、改善されなかったという。取締役らは違法な長時間労働を黙認しており、社員らの残業代は支払われていた。
同社は「今回の事態を重く受け止め、適切な労働時間管理態勢の強化と法令順守意識の徹底に取り組む」とコメントした。
(11月19日 時事ドットコム)
会社を訴えるニュース : さいたま市職員 パワハラ自殺で両親が市に提訴 1300万円支払い命じる判決 さいたま地裁
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さいたま市職員だった男性=当時(41)=が2011年に自殺したのは、職場のパワーハラスメントが原因として、両親が市に約8100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、さいたま地裁(志田原信三裁判長)は18日、約1300万円を支払うよう市に命じた。
判決によると、前沢さんは11年4月から市西部環境センターに勤務し、教育係としてペアを組んだ先輩職員から10月ごろまで暴力を振るわれるなどした。12月には病院で「重症のうつ状態で休職を要する」との診断書が出され、間もなく自宅で首をつって自殺した。
(11月18日 共同通信)
労働法ニュース : 大阪の警備会社 違法に長時間残業させた疑いで書類送検
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警備会社「スタティック・セキュリティー」(大阪市西区)の従業員に違法な残業をさせたとして、大阪西労働基準監督署は16日、同社と総務次長(40)を労働基準法違反(長時間労働)の疑いで大阪地検に書類送検し、発表した。同社側は「長時間労働は健康に良くないと分かっていたが、人手不足だった」と説明しているという。
労基署によると、2014年11月19日〜12月18日の1カ月間で、男性警備員(41)を府内各地のビルや商業イベントの警備で、労使協定で定めた月160時間の限度時間を2時間半超えて残業をさせていた疑いがある。法定の労働時間を含めると、この間に約334時間働いていたという。
別の男性警備員(47)が今年3月に心臓疾患で死亡し、遺族が9月に労災申請した。この申請を受けて労基署が同社を調べたところ、警備員約120人のうち、4分の1にあたる約30人に労使協定を超えるなど過重労働が見つかったという。労基署は過重労働が常態化していた疑いがあるとみて、詳しく調べている。
同社は、「労基署の指示に従い、請け負う仕事を減らし労働者の負担を少なくしている。今後は残業時間も短縮することを検討したい」と話している。
(11月17日 朝日新聞)
セクハラ・パワハラニュース : 妊娠理由の降格はマタハラ 女性理学療法士が逆転勝訴
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妊娠を理由に降格させられたのは男女雇用機会均等法が禁じた「マタニティー・ハラスメント」に当たるとして、広島市の病院に勤務していた女性が、病院側に慰謝料など約187万円の損害賠償を求めた訴訟の差し戻し控訴審判決が17日、広島高裁であった。
判決によると、女性は理学療法士で、副主任だった2008年に妊娠。希望して業務の負担が軽い部署に移ったが、異動先で副主任を解かれ、月9500円の副主任手当を失った。
女性は10年10月に提訴。1、2審判決は女性の請求を棄却したが、最高裁は昨年10月、妊娠・出産に伴う異動を契機にした降格は「原則違法」と初めて判断。例外として「自由な意思に基づく本人の承諾」か「業務上必要な特段の事情」がある場合は許される、との基準を示した。その上で、女性の降格は本人の意向に反していたとし、「特段の事情」の有無については検討が不十分だとして、高裁に審理を差し戻していた。
差し戻し控訴審で、病院側は「異動先には主任がおり、副主任のままだと指揮命令系統が混乱する」などと主張したが、判決は「どのように混乱するのか明確ではない上、主任と副主任には序列がある」などと退け、「降格の必要性や、特段の事情があったとはいえない」と判断した。