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労災ニュース : ぼうこうがんで7人労災認定 福井の工場で化学物質暴露 厚労省
以下、引用です。
福井市の工場で化学物質「オルト−トルイジン」を扱ってぼうこうがんを発症したとして、従業員ら7人が労災を申請していた問題で、福井労働基準監督署は21日、いずれも労災と認定した。
厚生労働省の有識者検討会が20日、同物質への暴露によるぼうこうがんについて、初めて労災認定の目安を示した。これに基づき、7人はいずれも条件を満たすと判断した。
目安では、同物質に暴露する作業に10年以上携わり、潜伏期間が10年以上ある場合は関連性が高いと判断するとした。いずれかが10年未満の場合は個別に作業内容などを勘案して検討する。
厚労省によると、これまでに福井とは別の2カ所の事業場でオルト−トルイジンに暴露してぼうこうがんを発症したとして、2人が労災を申請している。同物質を扱ったことのある事業場は全国に59カ所あり、厚労省は今後、労災請求の手続きなどを周知する方針。
(12月21日 時事ドットッコム)
労災ニュース : 福島第1事故後作業 甲状腺がんで労災初認定 厚労省
以下、引用です。
東京電力福島第1原発の事故後の対応に従事した後、甲状腺がんを発症した東電社員の40代男性について、富岡労働基準監督署(福島県広野町)は16日、労災と認定した。原発作業での放射線被ばくによる甲状腺がんの労災認定は初めて。
厚生労働省の有識者検討会は15日の会合で、放射線被ばくによる甲状腺がんの労災認定について、被ばく線量が100ミリシーベルト以上で、被ばくから発症まで5年以上などとする目安を初めて示した。これに基づき、男性のがん発症と被ばくとの関連を認めた。
厚労省によると、男性は1992年に東電に入社後、20年間にわたり複数の原発で勤務。事故が起きた2011年3月〜12年4月は福島第1原発で原子炉の計器類の確認などの緊急作業に従事し、14年4月に甲状腺がんと診断された。原発事故後の累積被ばく線量は139.12ミリシーベルトだった。
福島第1原発の事故後作業での労災認定は3件目で、これまでの2件はいずれも白血病についてだった。事故対応ではこれまでに11件の労災申請があり、うち3件は不支給が決定、1件は取り下げられ、4件が調査中。
(12月16日 時事ドットコム)
労災ニュース : 廃棄物リサイクル会社 派遣労働者3人相次いで死亡労災事故 安全教育受けていなかった
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廃棄物リサイクル会社「I・T・O」(奈良市)の2工場で今夏の約1カ月間に死亡労災事故が3件相次いだ問題で、作業中に死亡した3人はいずれも派遣労働者だったことが奈良労働局などへの取材で分かった。2012年に同社工場で重傷を負った元派遣労働者が「一度も安全教育を受けなかった」と訴訟を起こしていたことも新たに判明。奈良県警は安全管理が不十分だった可能性もあるとみて調べている。
「I・T・O」を巡っては、8月2日に吉野工場(奈良県大淀町)で男性(67)が木材チップを運ぶベルトコンベヤーに体を挟まれて死亡。同20日には南庄工場(奈良市)で男性(56)が後退してきたショベルカーと停止中のトラックに挟まれ、9月5日には廃材の破砕機に男性(45)が巻き込まれていずれも死亡した。他に11年にも南庄工場で破砕機による死亡事故が起きている。
県警や労働局によると、8〜9月に死亡した3人は正社員ではなく、いずれも別会社から派遣されていたが、I・T・O側の指揮下で作業をしていたとみている。同社には正社員、派遣労働者が各30人程度いるという。
9月5日の事故で死亡した男性は、破砕機に入れる廃材から石などを取り除く作業を初めて担当し、破砕機から1メートル以内の危険な場所にいた。捜査関係者は「マニュアルは存在し、巻き込まれる前につかまれる部分もあった。訓練すれば防げたのでは」と指摘する。
奈良、大淀両労働基準監督署は先月、労働安全衛生法違反容疑で8月の事故2件についてそれぞれ同社などを書類送検。2件目の事故は、資格を持たない派遣労働者(56)にショベルカーを運転させた容疑だった。
一方、吉野工場で働いていた元派遣労働者の男性(58)が、ベルトコンベヤーに右腕を巻き込まれて重傷を負ったとして、同社などに約4000万円の損害賠償を求めて奈良地裁葛城支部に提訴し、「ベルトコンベヤーの使い方などは自習した。安全教育もマニュアルもなく、安全配慮義務違反だ」と主張していることも分かった。
「I・T・O」と代理人弁護士は取材にそれぞれ「コメントできない」と話した。
(11月11日 毎日新聞)
労災ニュース : 佐川急便 社員の自殺は上司のパワハラ 仙台地裁が労災認定
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佐川急便の仙台市の事業所に勤務していた男性社員(当時22)が自殺したのは上司のパワハラでうつ病になったのが原因だとして、遺族が、労災と認めなかった仙台労働基準監督署長の決定を取り消すよう国に求めた訴訟の判決で、仙台地裁は自殺は労災だと認定し、遺族補償一時金などを不支給とした決定を取り消した。
大嶋洋志裁判長は判決理由で、上司から足元に向けてエアガンを撃たれたりつばを吐きかけられたりされ「業務上許容される指導を逸脱した暴行または嫌がらせを受け、うつ病になった」と指摘。その上で「退職を申し出たのに、上司から病状に理解のない指示を受けて引き続き仕事を要求されたことで、強度の心理的負荷を受けた」として、自殺との因果関係を認めた。
佐川急便の担当者は取材に「判決の内容を確認しておらず、コメントできない」とした。
判決によると、男性は佐川急便に勤務していた2011年12月22日、うつ病と診断され、同26日、自宅で会社の制服姿で首をつって自殺した。仙台労基署長が労災と認めない決定をしたため、岩手県宮古市の遺族が14年9月に提訴した。
(10月28日 日本経済新聞)
労災ニュース : 関西電力 高浜原発の審査対応課長が過労自殺 労災認定 福井
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関西電力高浜原発1、2号機(福井県高浜町)の運転期間延長に向け、原子力規制委員会の審査対応に当たっていた関電の40代の男性課長が4月に自殺し、敦賀労働基準監督署(同県敦賀市)が労災認定していたことが20日、関係者への取材で分かった。残業は月約200時間に上り、過労で自殺したとみられる。
関係者によると、男性は設備や機器の詳細設計を示した「工事計画」の審査対応を担当。今年1月から労働時間が増え、2月の残業は約200時間に及んだとみられる。4月中旬に出張先の東京のホテルで自殺した。
運転開始から40年を超えた高浜1、2号機は、7月7日までに審査に合格しなければ廃炉になる可能性があった。規制委は6月20日、20年間の運転延長を認可。関電は2019年以降の再稼働を目指し、安全対策工事を進めている。
(10月20日 JIJI.COM)