新着情報
労働法ニュース : 選挙活動での解雇 「解雇権の濫用」と判断 奈良の社会福祉協議会に賠償命令 地裁
8日、町長選の選挙活動を手伝ったことを理由に 解雇されたのは不当だとして、奈良県広陵町社会福祉協議会の元職員が、協議会を相手におよそ290万円の損害賠償を求めていた裁判で、奈良地方裁判所は、「解雇権の乱用にあたる」として社会福祉協議会に約200万円の賠償を命じる判決を下しました。
09年6月に行われた町長選挙で、 元非常勤職員は4日間の有給休暇を取得し、 町長とは別の候補者の選挙カーを運転し、選挙活動の手伝いをしていたことを理由に、 選挙が終わった直後に解雇を告げられた。
社会福祉協議会は、「当団体は、外観から行政機関とみられがちで、職員にも政治的公平が期待されている」と主張し、争われていました。
判決では、「社会福祉協議会を公務員とみなす法的根拠はなく、解雇権の乱用にあたる」と判断。
(3月9日 ニュース)
労働法ニュース : 同僚に何度もパワハラ 停職処分 東京芸大付属高教諭
8日、東京芸術大学は、同大学音楽学部付属音楽高校(東京都台東区)の40歳代の男性教諭がパワーハラスメントをしたとして、停職1カ月の懲戒処分にしたと発表した。また、この教諭のパワハラを放置したとして、副校長も戒告の懲戒処分にした。
同大学総務課によると、教諭は職場で複数の同僚に対し、同高校の定期演奏会の曲目紹介の文章をしつこく直させたり、仕事上のささいなミスなどを理由に非難を繰り返したりしたという。
これを苦にした教員の一人が昨年休職し、大学のハラスメント防止対策委員会にパワハラ被害を訴えていた。
(3月8日 ニュース)
労働法ニュース : 懲戒解雇取り消し⇒停職へ 元教授 大学側と和解(沖縄 琉球大学)
琉球大学大学院医学研究科の元男性教授は、在任中に指導した大学院生の複数の学位論文で、実験データの不適切な使い回しをしていたとされる問題で懲戒解雇されました。しかし、琉大が昨年8月に行った元教授に対する懲戒解雇処分を取り消し、停職10カ月とすることが4日、分かった。
昨年10月に元教授が地位保全を求める仮処分の訴えを那覇地裁に起こし、同日の協議で大学側と和解が成立した。同教授は停職期間終了後の6月に復職する見通し。
和解にあたり「停職期間が経過した後は、処分前と同じ職務を行うことを妨げない」とすることが申し合わされているという。同教授は本紙に対し「研究を継続できるようにしてくれた裁判所には感謝している」と話した。
琉大は、昨年8月の懲戒解雇についての記者会見で、同教授が赴任してから発表した論文50編のうち、38編の論文でデータの使い回しや出典を明示しないデータの転用があったことを指摘。処分理由について「医学研究の信頼を著しく失墜させる行為」などと説明していた。
(3月5日 ニュース)
労働法ニュース : 無断で引退届を提出された解雇力士 相撲協会に仮処分「支払い命令」 東京地裁
28日、無断で出された引退届により解雇されたとして、元幕下の大天霄(26)が解雇無効確認や給与支払いを求めた仮処分申請について、東京地裁(伊良原恵吾裁判官)が日本相撲協会に対し、25日付、2カ月ごとに15万円の支払いを命じる決定を出していたことが分かった。
所属していた高島部屋の親方が無断で引退届を出し、10年7月の名古屋場所を最後に協会を解雇されたと主張した。代理人は「解雇無効が認められず、支払額も請求の一部にとどまった」として、即時抗告などをする方針を明らかにしました。
(2月28日 ニュース)
労働法ニュース : 労働基準法違反(法定労働時間超過) 運送会社を書類送検 佐世保労基署
佐世保労基署は23日、佐世保市指方町の運送会社「大野運送」と、同社男性取締役(49)統括運行管理者を労働基準法違反容疑(法定労働時間の超過)で地検佐世保支部に書類送検しました。
容疑は、同社は昨年4月1日から5月11日までの間、労使間で労働時間の延長に合意する協定を結ぶことなく、同社のトラック運転手男性当時(48)に週に40時間、日に8時間を超える時間外労働をさせた疑い。
社員は5月11日夜、大阪府吹田市の中国自動車道で起きた7台がからむ事故で死亡。労基署は事故と時間外労働による疲労との関連は「不明」としたが「社員は事故前、最長で週に83時間15分、日に20時間56分の労働をさせたとみられ、月350時間を超える労働をしていた」と指摘。
仮に協定を結んでいたとしても、男性への拘束は国の基準を超え、法外な長時間に及んでいたという。
(2月24日 ニュース)