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労働法ニュース : 東日本大震災初 宮城運送会社従業員 不当解雇で提訴へ
15日、東日本大震災後に会社を不当に解雇されたとして、全日本建設交運一般労働組合宮城ユニオン支部は,宮城県岩沼市の運送会社「永大商事」の従業員が同社に地位確認と賃金の支払いを求める訴訟を18日に仙台地裁に起こすことを明らかにした。震災絡みで解雇撤回を求める訴訟は初とみられます。
訴えるのは従業員9人で、
「震災の影響で今後経営が厳しくなる」として先月31日、全従業員約40人に4月いっぱいでの解雇を言い渡した。
原告側は震災による同社の被害は軽微な上、取引先からも注文はあり、解雇する理由はないとしている。
(4月15日 ニュース)
労働法ニュース : 個人事業主・請負「労働組合法上の労働者」 団体交渉権認める 最高裁が判断
- 住宅設備のメンテナンス会社と業務委託契約を結ぶ個人事業主は「労働組合法上の労働者」に当たるか。
- 劇場側と個人として出演契約を結ぶ音楽家の場合はどうか。
これら、二つの訴訟の判決で、最高裁第三小法廷(那須弘平裁判長)は12日、いずれも「労働者に当たる」との判断を示した。
企業が外注化を進め、個人事業主が急増する中で、判決は個人として働く人の権利を重視し、組合をつくって団体交渉する道を開いた。IT技術者やバイク便のドライバー、ピアノ教室や塾の講師など形式的には独立した事業主でも、働き方の実態によって労働者と認める先例となりそうだ。
◆訴訟を起こしたのは住宅設備会社「INAX」(現リクシル)の子会社「INAXメンテナンス」(IMT、愛知県常滑市)。製品の修理などを一定の資格をもつ「カスタマーエンジニア」(CE)に委託してきた。CEでつくる労働組合は2004年9月、労働条件を変える際には事前に協議することなどを同社に申し入れたが、拒否された。この対応を中央労働委員会が不当労働行為と認定し、団体交渉に応じるよう命じたため、同社が命令の取り消しを求めて提訴した。
第三小法廷は、
- IMTがCEの担当地域を割り振って日常的に業務を委託していたこと
- CEは業務の依頼を事実上断れなかった点を重視
「時間、場所の拘束を受け、独自の営業活動を行う余裕もなかった」として労働者に当たると結論づけた。
09年4月の一審・東京地裁判決は労働者と認めたが、同年9月の二審・東京高裁判決は「業務の依頼を自由に断れ、いつ仕事をするかの裁量もあった」として労働者とは認めなかった。第三小法廷はこの二審判決を破棄し、IMT側敗訴の一審判決が確定した。IMTは今後、CE側との団体交渉に応じることになる。
◆新国立劇場(東京都渋谷区)のオペラ公演に出演する1年ごとの契約を結んでいた合唱団員をめぐる訴訟。ただし第三小法廷は、契約を更新しなかったことが不当労働行為かどうかをめぐり、審理を東京高裁に差し戻した。
合唱団員の女性は1998年から5年間、毎年のオーディションに合格し、契約更新を続けた。しかし03年に不合格となり、女性が加入する労働組合が劇場側に団体交渉を申し入れたが、拒否された。
⇒一、二審判決は「労働者に当たらない」と判断した。
⇒第三小法廷は「女性は公演に不可欠なメンバーとして劇場に組み入れられており、事実上、出演を拒めなかった」と判断した。
(4月13日 ニュース)
労働法ニュース : 65歳定年制を撤廃 社員と会社の相談で定年時期決定 自動認識システムのサトー
自動認識システムのサトーは11日、65歳を定年とする制度を撤廃し、社員と相談して定年時期を決める新制度を4月から導入したと発表。国内の社員が対象で本人に働く意思があり健康であれば、職場が必要とする場合、年齢に上限を設けず雇用契約を1年単位で更新する。サトーはバーコードの印刷機とラベルを製造している。技術や事業に精通した人材の確保で競争力維持を目指す。
同社では60歳以降、給与は10%ずつ下がるしくみを導入している。65歳以上の社員に対しては65歳時点の給与水準を維持し、年金も同時に支給する。65歳を迎える社員は11年度で5人だが、12年度が7人、13年度が19人と増えることが分かっている。若手社員の幹部登用とあわせるため、65歳を過ぎた社員はいったん子会社の所属となり、同社からサトーグループ各社に派遣する仕組みにする。
(4月11日 ニュース)
労働法ニュース : 東日本大震災 被災地事業者から岩手労働局・各ハローワークに解雇相談が700件以上
被災地の事業者から岩手労働局などに寄せられた従業員の解雇などに関する相談は、約700件以上に達していることが分かった。このうち、内定取り消しについての相談は事業者、学生双方から少なくとも十数件あり、各ハローワークは今後、相談が急増するとみています。
労働局がまとめた14〜18日分の相談は計572件。
- 工場や店舗の損壊や資材不足で操業困難に陥り、従業員を雇用できないといった相談 216件
- 賃金が支払えなかったり、従業員を自宅待機させる予定の事業者の相談 116件
各ハローワークは22日だけで、釜石90件以上、大船渡15件、久慈5件の相談がありました。
(3月24日 ニュース)
労働法ニュース : 巡回怠った看守を減給処分100分の10(減給の制裁) 名古屋
名古屋刑務所は22日、泊まり勤務の際、明け方の巡回を怠ったとして、同刑務所の看守(25)を減給100分の10(1カ月)の懲戒処分としました。
刑務所によると、看守は昨年10月〜今年1月の計7回の泊まり勤務の際、午前6時15分からの15分間、受刑者が収容されている棟の巡回をせず待機室で休憩していました。
看守は調査に「行かなくても何も起きないから」と話したそうです。
(3月22日 ニュース)