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労災ニュース : 石綿肺に伴いうつ病発後の自殺は「労災」 遺族補償不支給取り消し 岡山地裁
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石綿肺と診断された夫が闘病中にうつ病になって自殺したのは労災にあたるとして、中国地方の60代の女性が起こした訴訟の判決で、岡山地裁は26日、請求通り、遺族補償給付の不支給処分を取り消す判決を言い渡した。
判決理由で古田孝夫裁判長は「精神障害の発病と、石綿肺を発病させた業務との間に、相当因果関係を認めることができる」と指摘した。
訴状などによると、女性の夫は1961〜70年まで全国の工事現場で石綿(アスベスト)吹き付け作業に従事し、87年に石綿肺と診断された。闘病中だった2002年にうつ病と診断。60代だった07年5月に自殺した。
(9月26日 共同通信)
労災ニュース : 夫の作業服を洗濯した妻が肺がんで死亡 アスベストが原因と提訴 尼崎
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尼崎市のクボタ旧神崎工場で働いていた男性(82)の妻が肺がんで死亡したのは、作業服に付着したアスベスト(石綿)を吸い込んだのが原因だとして、男性ら親族3人が、クボタなどに3300万円の損害賠償を求める訴えを地裁尼崎支部に起こしたことがわかった。提訴は15日付。
訴状によると、男性は1972年から10年間、クボタの下請け会社の社員として、旧神崎工場で石綿を使った水道管などの出荷作業に従事。妻は、自宅で石綿が付着した男性の作業服を洗濯しており、2004年に71歳で死亡した。男性は、石綿健康被害救済法に基づく特別遺族給付金を申請し、09年に石綿による肺がんと認定されている。
クボタ広報室は「訴状が届いていないのでコメントできない」としている。
(9月20日 読売新聞)
労災ニュース : 保険適用受けない先進医療は、休業補償対象とならず!労災認定求め提訴 静岡地裁
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業務中の交通事故で発症した脳脊髄(せきずい)液減少症の治療が労災保険の適用を受けないことを理由に休業補償が給付されないのは不当だとして、静岡市葵区の元水産物卸売会社員、服部圭佑さん(27)が国を相手に不支給決定の取り消しを求め、静岡地裁に提訴していたことが7日、分かった。代理人の大橋昭夫弁護士によると、同症を巡る労災訴訟は異例で、先進治療の保険適用も訴えていきたいという。
訴状によると、服部さんは08年5月、静岡市中央卸売市場で鮮魚配送用の保冷車を運転中、荷台を屋根に衝突させる事故を起こし、当初むち打ちと診断された。その後も頭痛やめまいなどに悩まされ、10年5月に脳脊髄液減少症と診断された。同6月末〜7月初めに入院して髄液漏れを止めるブラッドパッチ治療を受け同8月、休業補償を静岡労働基準監督署に請求した。
同療法は今年6月に国の先進医療として承認されたばかりで、健康保険や労災保険は適用されない。静岡労基署は11年6月、「保険適用が認められていないので療養のために必要とされる休業補償も支給対象とならない」と不支給を決めた。
(9月8日 毎日JP)
労災ニュース : 印刷会社で胆管がん多発 労災認定検討会が初会合 厚労省 結論は平成25年春
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大阪市や宮城県の印刷会社で胆管がんが多発している問題で、従業員や遺族34人が申請した労災認定の可否を判断する検討会の初会合が6日、厚労省で開かれた。今後、1〜2カ月に1回、非公開でおこない、来春までに結論を出す予定。
検討会は厚労省労災補償部長の私的懇談会(座長・産業医学振興財団の桜井治彦理事長)で、病理学や内科学、公衆衛生学などの専門家8人で構成。34人の仕事と病気の因果関係を検討し、認定が可能かどうかを判定する。これをもとに、申請を受けつけた各地の労働基準監督署が最終判断する。
労災認定は通常は労基署が判断する。ただ、原因が不明な時など、労基署で判断できない場合は検討会をつくって報告書をまとめ、労基署の決定に反映させる方法がとられる。
(9月6日 朝日新聞)
労災ニュース : 阪神大震災の復旧作業で中皮腫 アスベスト労災認定 西宮労働基監督署
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95年の阪神大震災で被災した建物の復旧作業に約2カ月間従事し、アスベスト(石綿)関連がんの中皮腫で11年に死亡した兵庫県宝塚市の男性(当時65歳)について、西宮労働基準監督署が労災認定していたことが24日、分かった。支援団体のNPO法人「ひょうご労働安全衛生センター」によると、震災復旧作業に関連した石綿疾患での労災認定は3例目。わずか2カ月の作業で発症しており、阪神大震災だけでなく東日本大震災の被災地での被害拡大が懸念される。
同センターや男性の妻(67)、西宮労基署によると、男性は1965年から流通業界で働き、74年に退職。その後は自営で衣料品販売をしていた。95年1月の阪神大震災後に知人の依頼を受け、同年2月から約2カ月間、アルバイトで復旧作業に携わった。神戸市などで倒壊家屋の屋根瓦や廃材の片付け、マンションの改修工事に従事。10年10月ごろからせきが出るようになり、昨年1月に悪性胸膜中皮腫と診断され、同年10月に死亡した。男性は生前、労基署に「マンションの改修工事で、特にほこりや粉じんがすごかった」と説明したという。
(8月24日 毎日新聞)