新着情報
労働法ニュース : 生理休暇取得1%割れ 男女雇用機会均等法も影響
以下、引用です。
労働基準法で定められた生理休暇を取得する女性従業員の割合が、0・9%にまで低下していたことが25日、厚生労働省の調べで分かった。ピーク時の26・2%(昭和40年)から大きく減少。男性と同様に働く女性が増加する一方、妊娠・出産に向けた母性の保護の後退が改めて浮き彫りとなった。。
生理休暇は昭和22年制定の労働基準法で、「使用者は、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはならない」と定められている。そのため、厚労省は一定規模以上の事業所に女性従業員の生理休暇の取得状況を調査。一日でも取得した人を示す取得率は35年に19・7%、40年には26・2%と、一時4人に1人が取得していた。
しかし、その後は雇用における男女平等を求めた男女雇用機会均等法成立への流れの中で取得率が減少。同法が制定された60年には9・2%。さらに、平成11年の改正法施行により、女性の残業や深夜労働などを制限した女子保護規定も撤廃され、男性並みに働く女性が増えたとみられるが、15年度は1・6%、26年度には0・9%にまで落ち込んだ。
労働政策などに詳しい第一生命経済研究所ライフデザイン研究本部の的場康子上席主任研究員は「均等法の制定や改正により、女性の活躍の場は広がったが、それは、それまで女性を守っていたものが取り去られたともいえる。妊娠や育児は制限撤廃の例外とされているが、生理中の女性の保護についても、母性保護の観点で社会的な関心が高められるべきだ」と指摘している。
(5月26日 産経新聞)
労働法ニュース : 67%に法令違反 過重労働で集中監督 厚生労働省
以下、引用です。
厚生労働省は、昨年11月に実施した過重労働解消キャンペーン中における重点監督結果をまとめた。
過労死の労災申請があった事業場や若者の使い捨てが疑われる事業場など7014事業場を対象に集中監督したところ、4711事業場(67%)に労働基準関係法令違反があった。このうち2773事業場で違法な時間外労働をさせていた。
時間外・休日労働の実績が最長で月200時間を超えていた事業場も52事業場みられた。
厚労省では、違反事業場に対して是正指導するとともに、今後についても積極的な監督指導を展開する意向とした。
(4月4日 労働新聞)
労働法ニュース : 姫路のこども園 保育士に不当な労働条件課す
以下、引用です。
定員を22人も超えて園児を受け入れるなどずさんな保育実態が明らかになった兵庫県姫路市の私立認定こども園「わんずまざー保育園」(小幡育子園長)が、保育士に対して「遅刻で罰金1万円」など不当な労働条件を課していたことが、同市の調査で分かった。市は労働基準法違反にあたる可能性があるとして、姫路労働基準監督署に報告した。
同市と県が2月23日、同園に抜き打ちの特別監査に入った際、勤務していた保育士から市職員に話があったという。市によると、「遅刻すると給与から罰金1万円を取られる」「月給制なのに、祝日などがあった月は、日割り計算で給与を減額された」などと訴えたという。
同園を巡っては、園児46人の定員に対し、市に隠して22人超過して受け入れていたほか、給食などの保育環境が劣悪だったとして、市と県が認定を今月中に取り消す方向で協議している。保育士の数も市に実際より多く報告し、給付金を受け取っていたことも判明している。
(3月21日 時事ドットコム)
労働法ニュース : レンタカー業 法令違反が100% 八重山労基署
以下、引用です。
沖縄・八重山労働基準監督署(比嘉信和署長)が公表した平成27~28年におけるホテル・旅館業とレンタカー業への監督指導結果によると、レンタカー業では、対象の20事業場全てで労働基準関係法令違反が明らかとなった。
レンタカー業の主な違反内容は、「労働条件の不明示」15事業場、「割増賃金の不払い」15事業場、「健康診断の未実施」10事業場などとなっている。「違法な時間外労働」は5事業場にとどまるが、時間外・休日労働の合計が最大で月235時間に及ぶケースもあった。
ホテル・旅館業では、対象の31事業場のうち、30事業場(96.8%)で違反が判明した。「違法な時間外労働」が24事業場と最多で、「割増賃金の不払い」(18事業場)、「労働条件の不明示」(10事業場)が続く。
(3月16日 労働新聞)
労働法ニュース : パナソニックを書類送検 違法長時間労働の疑い 砺波労基署
以下、引用です。
パナソニックが社員に労使協定の上限を超える違法な長時間労働をさせたとして、砺波労働基準監督署(富山県砺波市)は15日、労働基準法違反容疑で、法人としての同社と、労務管理をしていた30代と40代の上司2人を富山地検高岡支部に書類送検した。
送検容疑は、砺波市の同社工場で勤務していた40代男性ら3人に、2015年12月〜16年6月にかけて、労使協定の上限時間を超える残業をさせた疑い。
砺波労基署によると、3人の時間外労働時間は最大で月138〜97時間だった。
パナソニックなどによると、3人は電子部品の生産拠点であるデバイスソリューション事業部の富山工場に勤務。うち1人は昨年6月に死亡し、同労基署は今年2月、長時間労働が原因だったとして労災認定した。社内調査によると、死亡直前の時間外労働は月100時間以上だった。
(3月15日 時事ドットコム)