新着情報
労災ニュース : 労災認定請求を認めず トヨタ関連の社員病死 名古屋地裁
以下、引用です。
トヨタ自動車関連会社に勤務していた三輪敏博さん=当時(37)=が平成23年に病死したのは過重な業務が原因の労災として、妻の香織さん(39)が遺族補償年金を不支給とした労働基準監督署の処分取り消しを求めた訴訟で、名古屋地裁(田辺浩典裁判長)は16日、原告の訴えを退けた。
田辺裁判長は判決理由で「死亡する1カ月前にうつ病になっていたと認められるが、過重な心身の負荷があったとは認定できない」と指摘した。
訴状によると、三輪さんはトヨタ関連会社の「テー・エス・シー」(横浜市)社員として救急車用ベッドの組み立てに従事していた19年、うつ病と診断された。その後、症状が悪化し不眠に悩み、睡眠時間は3〜4時間に減少、23年9月に心疾患で突然死した。
原告側は弁論で「うつ病になりながらも長時間労働を続けた。心身の負荷を総合的に判断すべきだ」と主張していた。
愛知県の半田労基署は12年「死亡前1カ月の時間外労働は約85時間であり、特に過重な業務ではなかった」として労災認定しなかった。
(3月16日 産経WEST)
労働法ニュース : パナソニックを書類送検 違法長時間労働の疑い 砺波労基署
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パナソニックが社員に労使協定の上限を超える違法な長時間労働をさせたとして、砺波労働基準監督署(富山県砺波市)は15日、労働基準法違反容疑で、法人としての同社と、労務管理をしていた30代と40代の上司2人を富山地検高岡支部に書類送検した。
送検容疑は、砺波市の同社工場で勤務していた40代男性ら3人に、2015年12月〜16年6月にかけて、労使協定の上限時間を超える残業をさせた疑い。
砺波労基署によると、3人の時間外労働時間は最大で月138〜97時間だった。
パナソニックなどによると、3人は電子部品の生産拠点であるデバイスソリューション事業部の富山工場に勤務。うち1人は昨年6月に死亡し、同労基署は今年2月、長時間労働が原因だったとして労災認定した。社内調査によると、死亡直前の時間外労働は月100時間以上だった。
(3月15日 時事ドットコム)
労災ニュース : 睡眠時間から過重労働判断 1審の不支給取消す 心疾患死を労災認定 名古屋高裁
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心疾患による死亡を労働災害と認めなかったのは不当として労働者の妻が提訴した裁判で、名古屋高等裁判所は、請求を棄却した1審の判断を覆し、労災保険の不支給処分取消しを命じた。
死亡直近1カ月の時間外労働約86時間に加え、うつ病による早朝覚醒で睡眠時間が5時間しか確保できなかったことを考慮した。通常の労働者の100時間超の時間外労働に匹敵する負荷があったとして業務起因性を認めている。
(3月13日 労働新聞)
助成金ニュース : くるみん認定を厳格化 4月からユースエールも 厚労省
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厚生労働省は、過重労働問題が発生した企業が「くるみん」認定を受けていた事案が発生したことから、4月1日から認定基準を厳しくする。
長時間労働が常態化している企業は認定から外すとともに、同様の観点から「えるぼし」「ユースエール」の各認定基準も真に趣旨に合致した基準に改める。
「くるみん」認定のケースでは、月平均の法定時間外60時間以上の労働者がいないことなどを条件に加える。認定基準を満たさなくなった場合、都道府県労働局に申し出ることによって認定を辞退できる仕組みとする。
(3月9日 労働新聞)
その他ニュース : 違法な長時間労働 月80時間超で企業名公表 厚労省・指導後是正されないなら
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厚生労働省は、「過労死等ゼロ」緊急対策の一環として、是正指導段階での企業名公表制度の強化に乗り出した。対象範囲を月100時間超の長時間労働から月80時間超まで拡大するほか、過労死などで労災支給決定したケースも含めるとしている。これらが同一企業の2事業場で確認された場合に、企業本社の幹部に対する指導を行い、是正されない場合に公表する。
「過労死等ゼロ」緊急対策は、違法な長時間労働を許さない取組みの強化、メンタルへルス・パワハラ防止対策のための取組みの強化、社会全体で過労死等ゼロを目指す取組みの強化の3本柱からなる。違法な長時間労働対策では、新ガイドラインによる労働時間の適正把握の徹底、長時間労働などに係る企業本社に対する指導、是正指導段階での企業名公表制度の強化などを行う。
企業名公表制度の従来の要件をみると、月100時間超(労働者10人以上または労働者の4分の1以上)の違法な長時間労働が1年に3事業場で確認された場合となっている。平成29年以降は、月100時間超から月80時間超に拡大し、「過労死等・過労自殺等で労災支給決定した場合」も対象に追加するとした。これらの要件が同一企業の2事業場で確認された場合に、企業本社の幹部に対し長時間労働削減や健康管理などについて指導し、その後の改善状況を全社的な立入調査で見極めるという。是正されない場合は企業名の公表に踏み切る。月100時間超と過労死・過労自殺が2事業場に認められた場合などにも企業名を公表する。
(3月8日 労働新聞)