新着情報
セクハラ・パワハラニュース : JAL客室乗務員 妊娠で強制休職 マタハラ訴訟が和解 東京地裁
以下、引用です。
日本航空(JAL)に勤務する客室乗務員が、妊娠後に地上勤務を申請したのに拒否され、強制的に休職させられたのはマタニティーハラスメント(妊婦への嫌がらせ)に当たり、労働基準法などに違反し不当だとして、同社を相手取り、休職発令の無効確認や未払い賃金と慰謝料の支払いを求めた訴訟は28日、東京地裁(佐々木宗啓裁判長)で和解が成立した。
和解内容は(1)妊娠した客室乗務員が地上勤務を申請した場合、原則的に認める(2)JALは労働組合側に対して客室乗務員から地上勤務になった人数や配置先などの情報を開示するなど。和解金の支払いの有無などについては、守秘義務により明らかにできないとした。
JALは従来から「客室乗務員が妊娠した場合、乗務できない」と規定。これに対し、労組側からの要求で、昭和55年に「妊娠した場合、本人の希望により休職か地上勤務のどちらかを選べる」という規定が導入された。しかし、JALの経営難などにより、平成20年、この規定に「会社が認める場合のみ」という条件が付けられ、認められないことが多くなった。訴訟の過程では、JAL側が客室乗務員が地上勤務を申請した場合の配置先として、わずか9枠分しか用意していなかったことも判明。
休職とされた場合、無給となり、賞与も支給されず、退職金に影響する勤続年数に算入されず、社宅からも退去となるなどの不利益があったという。
JAL側は「客室乗務員の職務は乗務に限定されている。妊娠で乗務できなくなるのは自己責任であり、ノーワークノーペイの原則が適用される」と主張している。
(6月28日 産経新聞)
セクハラ・パワハラニュース : セクハラ放置と会社を提訴 休職中に雇い止めの女性 会社に相談も大げさだと相手にされず
以下、引用です。
システム開発会社「新日鉄住金ソリューションズ」(東京)の契約社員だった都内の30代女性が25日、職場でのセクハラを相談したのに適切に対応されなかった上、精神疾患で休職中に雇い止めにされたとして、雇用継続と500万円の損害賠償を会社に求め東京地裁に提訴した。
訴状によると、女性は2013年3月から派遣社員として勤務。隣の部署の既婚男性から「ホテルに行こう」などと関係を迫られ、続けた。14年5月に会社側に相談したが、「大げさだ」と相手にされなかったとしている。同年6月以降は契約社員となったが、その後この男性が直属の上司になり、精神的苦痛が増して適応障害を発症。休職中の15年4月に雇い止めを通知されたとしている。
女性は提訴後に記者会見し「社会復帰もできない状態に追い込まれた。古い体質を改めてもらいたい」と訴えた。新日鉄住金ソリューションズは「訴状が届いていないのでコメントできない」としている。
(5月26日 産経新聞)
セクハラ・パワハラニュース : 50代は転勤願出せ 女性社員らへのパワハラ認定判決 会社と代表に支払い命令
以下、引用です。
医療機器販売会社「フクダ電子長野販売」(松本市)の代表取締役から2013年、パワーハラスメントを受けたなどとして、従業員だった50〜60代の女性4人が、同社と代表取締役に計約1700万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が17日、長野地裁松本支部であった。松山昇平裁判長は「代表は年齢のみで原告らの能力を低くみる発言をした」などとして、4人へのパワハラを認め、会社と代表に計357万円余の支払いを命じた。
判決によると、代表は2013年4月に着任。その後、「50代はもう性格も考え方も変わらないから」「4人の給料で、若い営業員を入れてこき使った方がいい」などと発言。
特に、当時57歳で経理・総務係長だった女性に「社員の入れ替えは必要だ。新陳代謝が良くなり活性化する。50代は転勤願を出せ」「辞めてもいいぞ」などと侮辱する発言を繰り返した。当時50代後半で営業統括事務係長だった女性にも「おばさんたちの井戸端会議じゃないから、議事録を作れ」「倉庫に行ってもらう」などと発言。4人は同年9月までに退職した。
松山裁判長は、会社側に4人への慰謝料の支払いを命じた。さらに経理・総務係長だった女性に対する賞与減額と懲戒処分は「退職させる目的」と認定。営業統括事務係長だった女性の賞与減額にも「理由はない」とし、会社側に退職金や賞与の減額分の支払いを命じた。
判決後、原告の女性(61)は「立証が難しいとされるパワハラが認められてうれしい」と述べた。被告側弁護士は「親会社に報告し、判決内容を精査した上で判断する」と答えた。
(5月17日 朝日新聞)
セクハラ・パワハラニュース : パワハラ受けたことがあるが3割 4社に1社は対策とらず 厚労省調査
以下、引用です。
企業で働く従業員1万人への調査で、職場でパワーハラスメントを過去3年間に受けた人が32.5%に上ることが30日までに、厚生労働省の調査で分かった。前回の2012年度の調査と比べると7.2ポイント上昇した。4社に1社はパワハラ対策を検討していないことも明らかになり、厚労省は有識者検討会で企業に対策を促す方策などを議論していく。
厚労省による調査は2回目。2016年7月に、企業に勤務する20〜64歳の男女1万人が回答した。
調査ではパワハラを受けた約3割の従業員の心身への影響を複数回答で調べた。何度も繰り返しパワハラを受けた人の36.1%は眠れなくなり、通院や服薬をしている人も20.9%いた。
パワハラを受けた後の行動では「何もしなかった」という回答が40.9%で最多。理由は「何をしても解決にならないと思ったから」が68.5%で最も多かった。
厚労省は16年7〜10月に企業調査も行った。従業員30人以上の2万社に調査票を郵送し、4587社(回収率22.9%)が回答した。
パワハラ対策をしている企業は52.2%と半数を超える一方で、「特に取り組みを考えていない」と答えた企業は25.3%に上った。
3年前と比べ相談が「増加した」または「変わらない」と答えた企業は28.8%。その理由を複数回答で聞いたところ、「パワハラに対する関心が高まった」が42.5%と最多で、「職務上のストレスが増加している」が41.1%で続いた。
(4月30日 日本経済新聞)
セクハラ・パワハラニュース : 出版社青林堂 社員が鬱で休職 パワハラで提訴
以下、引用です。
漫画雑誌「ガロ」をかつて発行していた出版社青林堂でパワハラを受けうつ病になったとして社員の中村基秀さんが13日、同社に慰謝料など計約1831万円の支払いを求めて東京地裁に提訴した。
訴状などによると、中村さんは同社部長を務め03年に退職。社長の誘いで14年6月に再入社したが、同社は「試用後に正社員にする」との約束を守らず、15年1月に解雇した。中村さんの訴えに対して東京地裁は同社の不当労働行為を認め、解雇無効の仮処分を決定。和解が成立して10月に復職した。だが同社幹部は復職した中村さんを「お前がばかだからできない」などと責め、小部屋で2時間詰問するなどのパワハラを行ったとしている。
中村さんは16年2月にうつ病を発症し休職。13日に都内で記者会見し「(パワハラを)とても許せない」と語った。同社は「訴状を受け取っておらず、コメントは差し控える」としている。
(2月14日 毎日新聞)