平成25年4月1日以降 厚生年金支給(61歳)年齢引き上げ 大手企業、雇用延長の手法
以下、引用です。
今年4月から始まる厚生年金の支給開始年齢引き上げと、改正高年齢者雇用安定法の施行で、企業は今年4月から段階的に65歳まで希望者全員の雇用を義務づけられる。雇用延長は人件費の増加につながり、若手社員の雇用や処遇にも影響を与えかねない。1人当たりの働く時間を減らすなど各企業は取り組みを模索するが、雇用延長と働き方の問題は、今春闘でも大きなテーマとなりそうだ。
今年4月から厚生年金の支給年齢が男性は現行の60歳から61歳に引き上げられる。
JFEスチールは、60歳定年後に再雇用されるリーダー(班長)クラスの賃金に平均で月額3万5000円上乗せする方針を労働組合に提示した。厚生年金7万円の支給が61歳からになるためだ。労組は年金相当分の引き上げを求めているが、同社は「現状の厳しい経営環境の中、最大限の努力を行った」と説明する。
トヨタ自動車は、60歳定年後の再雇用制度として、工場従業員の1人当たりの労働時間を半分に短縮することで、人件費を抑えながら雇用機会を増やす「ハーフタイム勤務」の導入などを検討中。毎月一定額を積み立てて、定年後に受け取る新たな退職金制度も検討している。同社は09年度以降、定年後の社員を65歳まで再雇用しているが、「新卒採用への影響もありうるので、再雇用と資産形成をどうすべきか、労使で話し合っている」。
三菱重工業は、60歳定年の社員を再雇用するため、週5日のフルタイムだけでなく、勤務時間を短縮して社員1人当たりの賃金を抑えながら、雇用を増やす方向で労使が協議中。
NTTグループは、40〜50歳代の賃金上昇を抑制して、再雇用のための賃金の原資とする方向だ。
年功序列の給与体系を成果主義に改め、人件費を抑えながら定年を65歳に引き上げた企業もある。
イオンは、厚生年金の支給年齢の引き上げをにらみ、07年2月から定年を65歳にした。社員の年齢を問わず、能力に応じて賃金を払っている。
サントリーホールディングスと大和ハウス工業は、4月から定年を65歳に引き上げる。サントリーは60歳までの処遇は変えないものの、60歳以降は能力や経験に応じた給与体系に見直す。
(1月27日 毎日新聞)
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