サラリーマンの妻 夫の退職後、年金保険料支払わず「45万人」
サラリーマン世帯の専業主婦など国民年金の「第3号被保険者」が、配偶者が退職して資格を失った後も「3号」のままとなっている例が今年1月時点で103万人に上り、このうち約半数が3月時点でもそのまま変更手続きを行っていなかったことが20日、日本年金機構のサンプル調査で明らかになった。厚生労働省によると、届け出が必要であることを知らない人が多かったとみられる。
厚生年金や共済年金に加入する会社員や公務員の配偶者は国民年金の第3号被保険者となり、自ら保険料を支払う必要がない。ただ、配偶者が退職したり、離婚した場合には、保険料の支払いが必要な第1号被保険者への変更を届け出なければならない。
機構によると、今年3月に103万人のうち100人を抽出して追跡調査したところ、44人の年金記録が「3号」のままで、うち13人がすでに年金を受給していた。この調査を103万人に当てはめて推計すると、約45万人が年金記録と実態にずれが生じていることになる。
ただ、平成17年以降は配偶者の退職などから4カ月たっても手続きを行わないケースについては職権で「1号」に変更することとなっている。このため、長妻昭厚生労働相は20日の記者会見で「すでに一定の改善がなされている」とし、事態はこれ以上拡大しないとの認識を示した。
厚労省は、年金記録が「3号」のままで保険料を払ってこなかった加入者に時効ではない過去2年分にさかのぼり未納保険料を請求する方針で、今秋以降に該当者に通知する。
(7月20日 産経ニュース)
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