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過労死したマクドナルド元社員 遺族が企業の責任を追及 提訴

投稿日時: 2011-03-25 09:29:41 (2412 ヒット)

 マクドナルドの川崎銀柳街店に勤め、2000年に過労死した中村圭司さん当時(25)。母親は「俺、疲れているみたい」と話す圭司さんの暗い表情が忘れられない、圭司さんは、赤信号を待つ運転中の車の中で寝入ってしまうほど疲れていたそうです。

 圭司さんが亡くなったのは、それから1週間後。前日からの夜勤勤務を終えて早朝に自宅に戻り、少し休んで昼前に出勤し、店の裏で倒れているのを通り掛かった人が見つけました。

 朝暗いうちに出勤することが多く、夜遅く帰宅した。職場から急に呼び出されることも多かった。亡くなる10カ月前には、仕事帰りに具合が悪くなり、急性胃腸炎と過呼吸症候群で入院。退院後、「仕事辞めてもいい?」と口にする圭司さんに、父親は「思い通りにするといいよ」と声を掛けました。それでも圭司さんは、すぐに働き始めた。父親は「息子はマクドナルドでの仕事が大好きだったからで、頑張り続けたと思う」と振り返っています。

 圭司さんは通常業務のほかに、社内システムの改修作業を受け持ち、自宅でも仕事をしていました。

東京地裁は2010年1月の判決で、自宅での作業時間も労働時間と認め、「死亡は業務に起因する」とした。圭司さんが亡くなってから10年、両親にとって待望の判決でした。

 判決後、日本マクドナルドから届いた書類がある。「死亡と業務の間に因果関係はないものと考えております」と回答。

 両親とも、息子が愛した会社の考えとは思えなかった。「企業は社員の幸せを一番に考えるべきではないか」。

父親は裁判で企業の責任を追及するつもり。

(3月23日 ニュース)