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過労自殺 月200時間所定外の36協定を是正しなかったのは「国の責任」

投稿日時: 2011-02-24 20:30:40 (1608 ヒット)

 2008年に過労自殺し、労災と認められた石油プラント会社「新興プランテック」(横浜市)の男性社員(当時24)の遺族が22日、月200時間までの時間外労働を認めた労使間の協定を是正しなかったのは「行政の怠慢」として、国に約1億3千万円の損害賠償を求め東京地裁に提訴しました。うち約1億2500万円については、会社の連帯責任としています。

 訴状によると、男性は07年4月に入社。約2週間の研修後、千葉事業所の現場監督になったが、長時間労働のストレスから強迫性障害と診断され、08年11月に自宅で練炭自殺しました。

 新興プランテックは労使間で月200時間まで時間外労働を認める協定を結び千葉労働基準監督署も受理。男性の時間外労働は08年3〜7月で最短でも月94時間、最長で218時間に上ったとの事。

 東京・霞が関の司法記者クラブで会見した川人弁護士は「突出した時間外労働なのに、適切な指導監督をせずに漫然と放置した行政の責任は重い」と批判した。また、過労自殺をめぐり、国の監督責任を正面から問う訴訟は全国で初めてとの事。

(2月22日 ニュース)