大分県教員採用汚職事件 「採用取り消しは違法」県に賠償33万円命令
以下、引用です。
大分県の教員採用汚職事件に絡み、不正な加点で試験に合格したとして県教委から採用取り消し処分を受けた中学校臨時講師の男性(37)が、処分撤回などを求めた訴訟の判決が23日、大分地裁であった。宮武康裁判長は処分を「違法」として取り消し、県に損害賠償33万円の支払いを命じた。
事件では2007年実施の採用試験で21人が不正合格とされ、うち6人が採用取り消し処分を受けているが、他にも処分撤回を求める訴訟が続いている。
判決は、男性の得点に不正な加点があったことは認めたが「採点・集計を担当した県教委内部で行われたもので、その非は県教委側にある」と判断した。「男性やその親族が加点を依頼したことを認める証拠はなく、県教委も経緯や理由を全く解明していない」と指摘。男性の元の得点や能力も問題はなく、処分は違法と結論づけた。
男性は判決後の報告会で「大変喜ばしい。感謝の気持ちでいっぱい」とあいさつした。男性は不本意ながら処分を受け、その後も臨時講師を続け教職の道を諦めなかった。昨年、試験に合格し今春からの正規採用が決まっている。「4月から胸を張って子供たちの前に立ち、これまで以上に頑張って仕事をしたい」と言葉を詰まらせながら抱負を述べた。
県教委の野中信孝教育長は「採用取り消しは慎重に審議を尽くし判断した。こちらの主張が認められず遺憾だ」とコメントを出した。控訴を含めた対応を検討するとした。
事件を巡っては県教委が、不正合格とした21人のうち自主退職に応じなかった男性ら6人を採用取り消し処分とした。その中の一人、大分市立小学校の臨時講師、秦聖一郎さん(29)も同様に提訴している。法廷で判決を聞いた秦さんは「ホッとした。今回の勝訴で自分の訴訟も期待できる」と笑顔を浮かべた。
(2月24日 毎日新聞)
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