雑記帳 - 労働法の解説カテゴリのエントリ
『奈良の県立2病院、時間外労働の疑い 労基署が書類送検』(7月12日ニュース)について
このニュースは、休日・時間外労働の協定、『36協定』(サブロクキョウテイ)を締結していないにも
関わらず、時間外労働をさせていたということで書類送検となったようです。
また初めて注意を受けたのではなく、是正勧告後、改善できていなかった為、「書類送検」という処分になったようですね。
『36協定』とは
労働基準法第36条に定めている労使協定のことです。
本来、労働基準法第32条で定めている時間(1週間40時間)を超えて従業員に労働をさせてはなりませんが、「36協定」を労使で締結し、労働基準監督署へ届け出た場合に労働時間の延長が可能となるもの。
世間では、当然に残業をさせたりしていますが、実は、このような届出をした上で初めて時間外労働ができます。
この届出を労働基準監督署に提出していない場合は、労働基準法違反ということになります。
- 「6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金が科せられます」
とはいえ、この「36協定」を世間の企業がどこまで知っているのか、疑問に思います。
大企業では「コンプライアンス」ということで気を配って、規律を保っていますが、
中小企業、零細企業等はそこまで気を配ることができないのが実態だと思います。
この届出自体を知らない事業所もたくさんあると思います。
当事務所では、36協定の作成・提出代行も承っています。
1年に一度のことなので、提出時期等も管理致します。
ご相談・問い合わせは→こちら
6月30日より育児・介護休業法の改正が施行されます。
6月21日のブログに引き続き、『その4』として解説します。
サッカーの為、連続掲載が途切れてしまいました。すみませんm(__)m
今回の改正ポイントは
- 短時間勤務制度の措置、義務化また所定外労働時間免除の制度化(3歳以下の子を養育する社員)
- 子の看護休暇の拡充
- 男性の育児休業取得促進策(パパ・ママ育休プラス)
- 介護休暇(短期)の創設
上記、1,4は従業員100人以下の場合、平成24年7月1日まで猶予されます。
4.「介護休暇(短期)の創設」について
労働者の申し出により、要介護状態(※1)の対象家族(※2)が1人であれば年5日、2人以上であれば年10日、介護休暇を取得できるようになります。
※1 負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態
※2 配偶者(婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)、父母及び子、配偶者の父母、同居しかつ扶養している祖父母、兄弟姉妹及び孫
【その他注意点】
※雇用期間が6か月未満の労働者等一定の労働者・1週間の所定労働日数が2日以下の労働者等、労使協定で休暇を取得できないものとされた労働者は適用除外できます。
※この介護休暇のほか、現行の介護休業(要介護状態にある対象家族1人につき、要介護状態ごとに1回、通算して93日まで取得可能)が取得できます。
このブログで計4回の6月30日施工される育児・介護休業法の解説が終わりです。
改正内容は、企業にとっては、少々辛い改正ですね。
世の男性が一斉に育児休暇を取得しだしたら、大変です。
しかし、まだまだ『大和魂』・『侍魂』が残っている日本では、浸透するのに時間がかかりそうです。
とはいえ、法律が改正になった以上は、就業規則・育児介護規程等を変更しなければなりません。
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不明な点がありましたら、お問い合わせ下さい。
6月30日より育児・介護休業法の改正が施行されます。
6月21日のブログに引き続き、『その3』として解説します。
今回の改正ポイントは
- 短時間勤務制度の措置、義務化また所定外労働時間免除の制度化(3歳以下の子を養育する社員)
- 子の看護休暇の拡充
- 男性の育児休業取得促進策(パパ・ママ育休プラス)
- 介護休暇(短期)の創設
上記、1,4は従業員100人以下の場合、平成24年7月1日まで猶予されます。
3.「男性の育児休業取得促進策(パパ・ママ育休プラス)」について
改正前 | 改正後 |
・父母がともに育児休業を取得する場合、1歳までの間に取得可能 |
【パパ・ママ育休プラス】 ・父母がともに育児休業を取得する場合、1歳2か月までの間に、1年間(※1)育児休業を取得可能 |
・育児休業を取得した場合、配偶者の死亡等の特別な事情がない限り、再度の取得はできない | ・配偶者の出産後8週間以内の期間内にされた最初の育児休業については、特別な事情がなくても、再度の取得が可能 |
・労使協定により「配偶者が専業主婦である者」を育児休業の対象外にできた |
・専業主婦(夫)家庭の夫(妻)であっても育児休業を取得可能にし、排除できなくなった |
※1母の場合は、産後休業とあわせて1年間
※パパ・ママ育休プラスの取得具体例は⇒こちら(厚生労働省HPより抜粋)
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6月30日より育児・介護休業法の改正が施行されます。
6月21日のブログに引き続き、『その2』として解説します。
今回の改正ポイントは
- 短時間勤務制度の措置、義務化また所定外労働時間免除の制度化(3歳以下の子を養育する社員)
- 子の看護休暇の拡充
- 男性の育児休業取得促進策(パパ・ママ育休プラス)
- 介護休暇(短期)の創設
上記、1,4は従業員100人以下の場合、平成24年7月1日まで猶予されます。
2.「子の看護休暇拡充」について
改正前 | 改正後 |
・学校就学前の子について 一律5日が限度(子の数関係なし) |
・小学校就学前の子が1人であれば5日/年 ・2人以上であれば10日/年 が限度 |
【看護休暇の事由】 「負傷し、又は疾病にかかったその子の世話」を行うための休暇 |
【看護休暇の事由追加】 子に予防接種(※1)又は健康診断を受けさせること |
※1「予防接種」は、インフルエンザ予防接種など、予防接種法に定める定期の予防接種以外のものも含まれます。
※子の看護休暇の付与日数は、申出時点の子の人数で判断されます。
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6月30日より育児・介護休業法の改正が施行されます。
すでに準備されている会社さんも多いかと思いますが、今一度確認!
今回の改正ポイントは
- 短時間勤務制度の措置、義務化また所定外労働時間免除の制度化(3歳以下の子を養育する社員)
- 子の看護休暇の拡充
- 男性の育児休業取得促進策(パパ・ママ育休プラス)
- 介護休暇(短期)の創設
上記、1,4は従業員100人以下の場合、平成24年7月1日まで猶予されます。
1.「短時間勤務制度の措置、義務化、所定外労働時間免除」について
3歳までの子を養育する労働者について、短時間勤務制度(1日 6時間)を設けることを事業主の義務
とし、労働者からの請求があったときの所定外労働の免除を制度化する。
※従業員100人以下の場合、平成24年7月1日まで猶予されます。
除外可能な従業員>>>
・1日の所定労働時間が6時間以下
・日雇従業員
労使協定で除外可能な従業員>>>
・入社1年未満の従業員
・1週間の所定労働日数が2日以下の従業員
・業務の性質又は業務の実施体制に照らして所定労働時間の短縮措置を講ずることが困難と認められる業務として別に定める業務に従事する従業員
労働関連全般に言えることですが、こういった制度を利用した従業員に不利益な取り扱いをするのは禁止されています。
賃金等規定する際、気をつけてください!!
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